法律知識

[買付証明と売渡承諾書] . . . 買付証明書と売渡承諾書を取り交わしただけで売買契約が成立するか?

Xは、自宅及び作業所の敷地としていた本件土地を、当初、より有効に活用するためにビルの建築を計画していたが、その計画を変更し新規事業の資金調達のために売却する方針を固めた。 昭和60年暮以降、多数の不動産会社が本件土地の買 …

[物件の主観的な瑕疵の調査] . . . 中古物件の売買にあたり、その建物に以前に縊首自殺があったことは瑕疵にあたるか?

X夫妻は、小学生の子供を2名持つ4人家族であった。 昭和63年10月、X夫妻は、家族の居住目的でYからY所有の中古マンションを代金3200万円で購入する売買締結をし、手付金500万円を支払った。 売買契約の条件は、残金2 …

[事情変更と契約の解除] . . . 土地売買契約締結後の地下の異常な上昇等の事情は契約解除事由となり得るか?

売主Xは、昭和62年2月頃、自己所有の土地付建物(以下、本物件という)を売却し、その代金で息子らと同居するための店舗兼用住宅を購入する目的で宅建業者Aの仲介により、買主Yとの間で代金約8500万円(坪当たり103万円くら …

[マンションの値引き販売] . . . 分譲販売で売れ残った部屋を値下げ販売することは違法となるか?

Xは、不動産業をしている会社であるが、平成2年6月5日、マンション分譲業者であるYから、Yが建築中の地上13階建て地下1階建てのマンションの5階の一室(以下、本件部屋という)を、代金9313万円(本体9180万円、消費税 …

[貸主の修繕義務] . . . 建物賃貸借における貸主の修繕義務と特約について

賃借人Xは、昭和42年1月に本件建物の全所有者Aから、2階部分を借り受け、同48年11月22日に、1階部分をも借り受けて居宅として使用してきた。 その後、貸主Aが死亡したため、昭和50年11月23日の契約更新時に、Aの相 …

[新拒絶の通知と期間] . . . 借家契約の期間満了前の更新拒絶の通知が法定期間を尊守しなかった場合でも解約申し入れと同様の処理を認めた事案

Xは、その所有の建物を昭和55年6月30日、Yに対し、契約期間、昭和55年6月12日から昭和57年6月13日まで、賃料月額金月8万5000円、敷金17万円で賃貸した。 その後XとYは、昭和61年8月頃、賃料を月額金9万円 …

[管理組合理事の代理性] . . . 区分建物の管理組合の理事会への代理出席を認める規約が有効と判断(最高裁)

本件区分建物は、リゾートマンションであるが、管理組合が結成され複数の理事が選任され、理事会が設定されていた。しかし、リゾートマンションであるため、理事が本件建物に定住していないことが多く、理事会を開催しても理事の出席の確 …

[駐車場専用使用権の法的性質] . . . マンションの分譲に際し分譲主側に留保された駐車場専用使用権の法的性質について

Aは、本件マンションの敷地である本件土地の所有者であったが、昭和46年頃、本件マンションを建築し分譲する計画を持ち、B信託銀行に分譲委託を行った。 Aは、このマンションの計画に当たり、マンション内にステーキハウスを営業し …

[私道通行権に基づく妨害排除請求] . . . 私道の通行権に基づきその私道部分に設置されてある物の撤去をどこまで請求できるか?

**は、土地の開発や建築を業とする株式会社であった。 昭和59年12月、Xは建築物を建てるつもりでAが所有していた土地(以下「A地」という)を買い受けた。 ところが、A地はY所有の隣地(以下「Y地」という)に接しておりか …

[建築基準法65条と民法234条1項] . . . 建築基準法65条と民法234条1項との関係に関する最高裁の判断

XとYは、大阪市内のある駅近くの商業地域内に相互に隣接する形で土地を所有していた。 昭和51年4月頃、Yは、Xの了解を求めることなく、Xの土地との境界線から距離が50センチに満たない部分にまたがって耐火構造の外壁を持つ鉄 …

[**に相続させるという遺言書] . . . 有遺言書の中に特定の遺産を**に相続させるとの遺言をした場合、その遺産はいつ継承されるか?

A女には、夫Y1と長女Y2、二女X1とその夫X2並びに三女X3が関係者として存在していた。 A女は、生前に土地(1)から(7)を購入し、また土地(8)については、共有持分4分の1を取得していた。 A女は、生前に自筆証書遺 …