不動産用語

履行補助者

[ら行]

債務の履行をする際に債務者が使用する者。具体的には債務者が会社の場合の従業員や工事の受注を受けた場合の下請け業者等が該当する。

履行利益・信頼利益

[ら行]

債務者が契約に関して損害賠償請求をするにつき、どんな利益が害されたかを問題とする場合の区別。
契約が約定どおり履行されれば債権者が得たであろう利益、例えば利用とか転売による利益等を履行利益といい、無効の契約を有効と信頼したために失った利益、例えば有効な土地の売買契約と信頼して土地を見に行った費用とか、ここに建築するため用意した資材等を信頼利益という。
この区分はドイツ民法にならうものであり、わが民法にはこのような区分はないが、一般的には債務不履行による損害賠償は履行利益のみが対象となり、信頼利益は、いわゆる契約締結上の過失のような場合に限られると解されている。[→契約締結上の過失]。

リスティング Listing

[ら行]

売主が業者に仲介を依頼した物件、または仲介委託行為(媒介)そのもの、もしくは業者が仲介を受託した売却物件の一覧表をいう。
購入希望情報は含まれない。実務上は一般媒介(他業者への重複委託を告知する明示型、告知しない非明示型)と、専任媒介(他業者への重複委任を認めたい)に分別して取り扱う。
業者は媒介契約を締結したときは遅滞なく必要記載事項を書面にして、記名押印し依頼者へ公布しなければならない(宅建業法34条の2)。

リゾートクラブ会員権

[ら行]

リゾート地の宿泊施設やスポーツ施設およびそれらの付帯設備や役務を利用できる権利を有する会員制度。
権利形態により、預託制(預託金を事業者に預託する)、共有制(リゾート施設の一部または全部を会員が共有する)、およびこれらの併用性がある。
ちなみに預託制リゾートクラブ会員権は、訪問販売法の適用を受け、一方の共有制および併用性は宅地建物取引業の適用を受ける。

立体換地(りったいかんち)

[ら行]

土地区画整理事業において過小宅地を不正で公共用地を創出し、合理的で秩序ある都市計画を実施するため、従前地または借地権に対して、事業施行者が処分権限をもつ建築物の一部の所有権を与えるように定めることをいう。
災害防止・衛生向上のための適正宅地地積確保、土地利用の合理的高度化の必要性等を要件とする。
建築物まで取り込む市街地再開発手法を土地区画整理事業に取り入れたものであるが(土地区画整理法93条)、関係権利者の同意、従前地に関する権利等の評価、換地計画と処分建築物の区分所有権返還計画の整合性、減歩率増大、事業長期化等の問題があり、実績はほとんどない。

リノベーション

[ら行]

建物の更新のための工事。通常の修理より大がかりな化粧直しのことで、外壁の補修、建具や窓枠の取り換え、設備の更新を含む。